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「はあぁぁっ!!」
薄暗いダンジョンの中、女戦士が襲い来るゴブリンたちと戦いを繰り広げていた。
彼女は構えた盾で攻撃を受け流しては、返す刃で相手を切りつけていく。
「アギャッ!?」
袈裟懸けに両断されたゴブリンは、その断面から黒い粒子となって消え去った。
力の差は明らかだが、女戦士は油断なく剣を構えて次の敵に備える。
そして、紫のウェーブがかった長髪をなびかせながら洗練された動きでゴブリンたちを駆逐していく。
そんな戦いの様子を、加勢することもなく物陰からじっと観察する、一匹のホブゴブリンがいた。
戦士としての実力に加え、凛として美しい外見をも備えた女戦士。
彼女によって同族が倒されているにもかかわらず、ホブゴブリンはニタァと下卑た笑みを浮かべる。
「グギャギャッ!」
雄叫びを上げながら女戦士の前に躍り出たホブゴブリンは、古びた剣を振りかざして彼女に襲いかかる。
だが女戦士は冷静に攻撃を躱すと、反撃とばかりに剣を突き出してホブゴブリンの胸を刺した。
チリと化していくホブゴブリンの口元には、呆気なく倒されたにもかかわらず笑みが浮かんだままだった。
まるで、思惑通り倒してくれたことをほくそ笑むかのように……。