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「もちろん、絶対無理だ。が、親が気遣ってくれてさ。女体化するまで対面はなし。つまり男だった時の妹の姿は知らない。実質最初から妹だ!」
とはいえ、俺のほうが数か月上だっただけで女にされちまうんだからな。
恨まれることはあっても好かれることはないだろう。ましてや中身男なら、本物の妹より攻略難易度は高すぎる。
そして金曜の夕方、とうとう親父の再婚相手と、元男の妹が家に引っ越してくる。
「おにいちゃん、よろしくね♪」
だがショートカットのその女の子は、元気な女の子らしく微笑んで可愛くおじぎをしてくれた。
おにいちゃん、だってさ、おにいちゃん。きっと覚悟を決めて、なりきるつもりなんだな。うぅ、けなげじゃないか。
こうなったらおにいちゃん、全力で妹扱いして可愛がっちゃうからな!
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とはいえ、そんな勇気が出るわけもなく、妹が先に入ってたりしない間に風呂に入っている俺ガイル。
(がちゃ)
「…え…?」
「きゃ!?おにいちゃん…!?ご、ごめんなさい」
思いがけず待ちガイル的にラッキースケベだった。一瞬とはいえタオルで隠してもいない妹の全身をくまなく網膜にやきつけた。
確かに全身女の子だった。
「あぁ、妹が同居してるって、素晴らしい…」
俺は風呂でのラッキースケベをおかずにしこしこしていた。
(パタン)
「…え…?」
「おにいちゃん、さっきはごめ…きゃ!?」
見られた、最悪のとこを。元男じゃ何をオカズにナニをしてたかもろばれだし、ごまかしようがないぞ!?
せっかく妹としてふるまってくれてたのに、さっそく嫌われちまう!
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「…ね、それって、わたしをおかずにしてたんだよ…ね?」
「はい、もうしわけありません。なんでもしますから親には、なにとぞ親には内密に…!」
「じゃぁ…一緒に寝ていい?おにいちゃん♪」
なぜそうなる。これはご褒美なのか拷問なのか罠なのか。
同じ布団の中に妹がねている。狭いベッドで密着して。柔らかい。いい香り。あ、やば、勃って…あ、あたらないようになんとか…
「くすくす、無駄よ。だって、わかっちゃうんだもん。わたしもそうだったから」
そう、同じ男だったのだし、わかっちまうよなぁ。
「わ、分かってるなら、なんでこんなこと…!お前は今は可愛い妹だし、俺は男で…その…」
「分かってるから、こんなことした…とは思わないの?」
まさか、そんな…都合のいいことが…。
「ね、覚悟をきめさせて、おにいちゃん。わたし、おにいちゃんのせいでもう女として生きていくしかないんだから、責任…とってね♪」
おぉおおお、最高だ、元男の血のつながってない妹、最高だぁあああ!!
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「気持ち…よかった。ごめんね、わたしのほうが妹に、気持ちいい体にしてもらっちゃったみたい」
「お、俺も、サイコーの夜だった!」
これからずっと、こんな可愛くてエッチで男に理解がある妹とすごせるのか。
土曜日、親たちは引っ越しで足りなかった物やなにかを買い物がてらデートだ。そして二人きりの俺達は…いちゃいちゃしては、ヤりまくっていた。
日曜日は二人でデートにでかけて、やっぱりラブホでいちゃついた。気軽にラブホに誘えるあたり、元男ってのはむしろイイ、そう思えてきた。
「ね…連れ子同士だし、わたしたち結婚…できるのよ」
「え…!?」
「政府も推奨、だって、そのためにわたしは女にされたんだもん。おにいちゃんは、イヤ…?」
「い、いい、もちろんいい!」
夢にまで見た妹と結婚…、妹ができてわずか2日で!
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月曜日、今日からまた学校だ。
「あれ?それってうちの制服…」
「うん、近いし、お兄ちゃんと同じ学校にしたの。学年も同じだね」
そういえば、歳が近いってことはそうなるか。じゃぁこれからは妹と登校か…。俺の人生、こんなに幸せでいいのか?
教室に入ると、妹もついてきた。
「あれ?同じクラス?」
「そうみたい」
そう言うと妹は、隣の席に座った。週末、俺に妹ができるとからかってきた清彦の席に。
「その席は清彦の…」
そういえば今日は清彦はまだ来てないのか。もう先生が来ちま…
「よーし、朝のホームルーム、はじめるぞー。突然だが、親の再婚で清彦君にはお兄さんができて、今日から女子ということになった。親の再婚相手は利明君の親だそうだ。」
え…?思わず隣をみる。
「責任、とってね。おにいちゃん♪」