夫の子は二人産んだ。いずれも男の子ですくすくと育った。
裁縫や料理といった女仕事は婆さんの特訓を受けた。婆さんが言うには「勘がいい」とのことで、どうにか人並みに出来るようになった。
空いた時間があると、村の家々を訪ねて家のあちこちを修繕した。その度に感謝されて、お礼に野菜などをもらった。
「あんたが幸運の子を産んでから、村が毎年豊作続きになった」
とも言われた。村に来てくれて嬉しい、と言われるのは気分が良かった。
そこで洞窟の泉の神様について聞かされた話がある。
泉に鉄の斧を投げ込んで、正直に話せば金の斧がもらえるのだが、この村の男たちは誰も受け取らないという。
「金の斧なんて、重いし柔らかいし、斧の役に立たん」
と言うのだ。町に行って売ればいい、と言っても、
「町に行くのが面倒だし、買い叩かれるし、金があっても酒で飲んだくれるくらいで意味がない」
という。それではどうするのかというと、
「一発やらしてくれ、というと女神さまは一回だけやらしてくれる」
と言うのだ。だからこのあたりの男どもは泉の女神相手に筆おろしをするのだという。
「女が来ると男神様になって孕ませて帰すんだが、男が行って女神さまが孕んだという話は聞かないな。自分で育てる気はないんだ」
ということだ。泉の神様はなんて奴だろうと思った。
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