4899f26a No.21
「ばぁか。これは変身着ぐるみだ。俺だよ、清彦だよ。萌えて損したな。ほら、脱げばこのとおり…」
アニメキャラクターショーに出演していたロリキャラは俺の目の前で着ぐるみを脱ぎ始める。
だが体はロリのままだ。
そのことに清彦が気づくまであと数秒。どういう反応をするか楽しみだ。
この「皮」技術を応用した着ぐるみは、体形や顔の形まで完全にキャラクターに変身できる。
それを使うバイトが清彦に紹介されるように仕向けたのは俺だ。
そして皮素人の清彦は知らない。着用時間が長すぎると、体の形にクセがついてしまって戻るのに時間がかかる。
そのために俺は、清彦とは知らずに鼻の下の伸ばした馬鹿のフリをして、ショーの後も清彦をロリキャラのまま連れまわしたのだ。
そうだな、充分連れまわしたから一晩は戻らないか。