aedcb0a2 No.566
#人を選ぶ内容なので他にこの画像を使いたい方がいれば消します、自分以外のレスがついたら残します
「そんな……!?この人、もしかして『わたし』なの……!?」
手に持ったスマホには変わり果てた『わたし』の姿が映し出されていた。
その卑猥な格好も、健康的に焼けた肌も、自信に満ちた表情も。
そのどれもがかつてのわたしとはかけ離れているけれど、母親譲りのこの金髪と琥珀色の瞳、そして何より鏡で毎日のように見ていた自分の顔を見間違うはずもない。
たぶん、何かのキャラクターのコスプレでもしているのだろう。
元々は色白だった小麦色の素肌とスタイルの良い身体を大胆に晒しているレースクイーンの衣装は随分とエロ……男の人が好みそうなものだった。
「わたしの身体でこんなことをしてただなんて……。やだ、この写真なんてほとんど裸じゃ……っ!?」
"彼"の所業を確認しようとそのアカウントに載せられていた他の写真を眺めていたところ、不意にぐぐっと股間が持ち上がっていく感覚に襲われる。
女だったわたしには存在しなかった、今では慣れてしまいつつある男性器が勃起する感覚。
そう、わたしはこのおじさんと身体が入れ替わっているのだ。
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『集団入れ替わり』という名で知られている現象が初めて観測されたのは2年前、この日本でのことだった。
それはその名の通り、一定の範囲内にいる人間の精神が別の人間の精神と入れ替わってしまうというもの。
今でも原因は解明されておらず、入れ替わってしまった人々が元に戻る方法も分かっていない。
けれど社会というのはそういった非現実な事象にすら適応していくもので、被害者への支援なんかも含めた法整備がされた今は地震等の災害のように扱われている。
わたしもそんな被害者の内の一人なのだが――
「でるっ!くっ、ふう、ふう……。やっと落ち着いた……かな?」
数回の"処理"を終えると抑え難かった性欲もすっきりしてくれたようで、先ほどよりも随分と落ち着いて『わたし』のアカウントを見ることが出来ていた。
アカウントが作られた日付は2年前……わたしがこのおじさんと入れ替わった日付から1週間も経っていない頃だった。
つまりこの人はわたしの身体と立場を持ち逃げしてすぐにこんなことを始めていたわけで、あまりの非常識さと厚かましさに腸が煮えくり返ってくる。
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今となっては『集団入れ替わり』の被害者への支援や対応がある程度確立されているが、わたしを含め初期に被害に遭った人たちはその恩恵をほとんど得られていない。
そもそも、この現象が起きるまで他人と入れ替わってしまうなんてことはフィクションだとされていたのだ。
そんな状況だったので、入れ替わったことを必死に訴えようとしていた人はほとんどが病院送り。警察のお世話になってしまう人も少なくなかった。
一方で、被害者の中には"正気"のままだった人たちもいた。
新しく自分の物となった身体を気に入った彼らはその人物に成りすまし、元の自分の身体に入った"本物"に取って代わろうとしたのだ。
わたしと入れ替わったおじさん、寺田敏明もその内の一人で、わたしが退院した頃には既に『わたし』として引っ越して何処かへと消えてしまっていた。
こうしてわたしは彼と入れ替わったことを証明する手立てを失い、かれこれ2年以上も『寺田敏明』として生きてきたのだが――
「やっと見つけた……なんとしてでも『わたし』を返してもらうんだから……!」
いつか元に戻る手段が見つかった時のためにも、彼にはわたしの傍に居てもらわなくてはいけない。
そしてそれ以前に、わたしは彼から『篠宮若葉』としての戸籍を取り戻したかったのだ。
調べたところ多少面倒な手続きは必要らしいが、入れ替わりの当事者二人さえ揃えば身体は元に戻せなくとも精神に合った戸籍に替えてもらえるらしい。
今のままだと家族に会えないどころか不審者扱いされてしまう始末で……これから先ずっとこのままだなんて、そんなの耐えられそうになかった。
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「うぅ、目がしぱしぱする……ちょっと休憩にしようかな」
唯一の手掛かりである『わたし』のアカウントからの投稿を調べ続けてかれこれ数時間、今のところ芳しい成果は得られていない。
窓の外の風景が映っている写真から彼が都内に住んでいることは分かったのだが、それ以上の細かい住所や生活圏は特定できなかった。
「他にまだ見てない投稿は……うっ」
不意に視界に入ってきた女体に反応したのか、萎びていたはずの男性器がピクリと疼きをあげる。
まだ見ていない『わたし』の投稿、それはいわゆる『支援サイト』にのみ載せられているものだ。
今のところはモザイクだらけのサンプル画像しか見られないので詳細は分からないが、タイトルには着替えやら入浴やら、更には公開オナニーなんて単語まで書かれている。
「……でも、もしかしたら手がかりになる情報が載ってるかもしれないし……」
支援する金額によって閲覧できる記事は決まっているようで、それぞれ千円、五千円、そして一万円のプランが用意されていた。
そう、あくまでも『わたし』の所在を知るため、戸籍を取り戻すために必要だから。そう自分に言い聞かせながら、わたしは――
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コンビニで千円分の電子マネーを購入して、課金した。
以前の『寺田敏明』は滞納を繰り返し、クレジットカードを止められているのでいちいち買う必要がある。
「でも、これでやっと……」
千円プランで閲覧できるのは生着替えの動画だった。
動画の再生ボタンを押すと『わたし』が、特に躊躇することもなく下着姿になっていく。
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『じゃーん、まずはコレ!今日の衣装とは別に送られてきたやつなんだけど、せっかくなんで着てみました~♡キヨヒコさん、いつもありがとね♡』
『わたし』が身に付けていたのは、乳輪と股間がギリギリ隠れる程度の布面積しかないマイクロビキニだった。
普通の女の子ならまず着ないような恥ずかしい下着に身を包む彼は、ニヤニヤと笑いながらも慣れたように次々とポーズを取っていく。
肩紐をずらしてぷっくらと膨らんだ綺麗な乳首を見せつけてきたりとか。
柔らかそうな膨らみを下から持ち上げては見せびらかすようにたぷたぷと揺らしてみせたりとか。
腰に掛かった紐をぐいっと持ち上げて小さな布地を割れ目に食い込ませたりとか。
きっと、元が男の人だからなんだろう。彼のこの表情も、煽るような声も、蠱惑的なポーズも。そのどれもが男の性欲を知り尽くしたようなもので、そのせいでわたしも……
「や、やだっ!また手が勝手に……」
いつの間にかわたしはズボンの中に右手を突っ込み、そそり勃った肉棒をしゅこしゅこと扱き上げていた。
きっと、このスケベなおじさんの癖のようなものが身体に染みついているのだと思う。
『寺田敏明』の身体はこうした"オカズ"を前にするとすぐに興奮してしまい、無意識の内にオナニーまでしてしまうのだ。
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『ほんと、アタシにぴったりのエロエロな下着だよね~♡それじゃ、そろそろ皆がお待ちかねの……えいっ♡』
「あっ、あぁっ……」
『わたし』はペロリと舌なめずりをすると、後ろ手にホックを外してみせた。
紐のようなブラジャーが緩むのと同時に、露わになった褐色の爆乳がどたぷんっ♡と揺れ動く。
"彼女"の一挙手一投足を見逃すまいとスマホに釘付けになり、軽く動いているだけでたぷたぷと揺れる乳肉の柔らかさを夢想しながら勢いよく右手を動かしていく。
やがて彼女は前かがみになると腰紐を掴み、するすると脱いでいって――
「え……何これ、テープ?そんな、これじゃ見えな……むぐっ」
言いかけてしまった言葉に驚いて口を塞ぐが、そうしたところで頭に浮かんでしまった自分の考えを消すことなどできはしなかった。
『わたし』の股間には、大事な部分が見えないように肌色のテープのようなものが貼られていたのだ。たぶん、前貼りとかいうやつなのだろう。
それが貼られていたこと自体は別にいい。問題なのは、一瞬前まで「別にいい」なんて思えていなかったことだ。
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「ぐすっ、もうやだ……!なんで自分の裸を見てこんなにならなきゃいけないの……!?」
目頭に熱いものが込み上げてくるが、それでも男性器の昂ぶりは一向に収まってくれない。
わたしがかつての自分を見てこうなってしまうのも、全部このおじさんの身体のせいだった。
というのも、今の『わたし』はこれ以上ない程に『寺田敏明』の好みを体現した理想の女性なのだ。
わたしがダイエットをしていた時とは違い、脚も胸もお尻もむっちりとした肉付きの良いカラダ。
彼女がわたしだった時には自覚が無かったけど、男の人になった今はっきりと分かる、思わず見とれてしまう程に整った容姿。
そしておじさんの家に残っていたAVやエロ本で数えきれないほど見てきたような、小悪魔的な魅力を伴った褐色の素肌。
すっかり『寺田敏明』の理想に染められてしまった……そして、今のわたしにとっても理想的に見えてしまう女性の身体。
早くこの身体を返してほしい……ううん、それよりもまずは会いたい。会ってこの人のカラダを思う存分……
「はあ……何考えてるんだろう、わたし。今日はもうシコって寝よ……」
最低すぎる考えに至った自分自身に引いたせいか、少しだけ落ち着いてきた。
男の人の性欲に振り回されて思考が暴走してしまうのは、何も今に始まったことではない。こういう時はさっさと性欲を発散させて頭を冷やすのが一番だ。
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「自分をオカズにするなんてどうかしてるけど……しょうがないよね、あんなにエッチなんだもん……」
そう、わたしに非は全く無い。どう考えても、わたし好みのスケベボディで誘惑してくる『わたし』が悪いだけだから。
そうやって自分を納得させたわたしは、スマホに視線を戻すと再びチンコを握りしめた。
『――そうそう、この衣装も支援者のキヨヒコさんから届いたやつなんだ~。今回はコレ着たままアタシにオナってほしいんだって、ほーんとド変態だよね♡』
「衣装?そっか、そういえば生着替えなんてタイトルに書いてあったっけ……」
全裸をオカズに抜いてしまおうとしていた矢先、『わたし』はエロ尻をこちらに向けながら段ボール箱をがさがさと漁りはじめた。
そうして画面に映った"衣装"は――
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ヒョウ柄の水着だった。
それもかなりキワドいものだ。
「それじゃあ、生着替えを始めま〜す♪」
そう、言い終わった後、画面の中のワタシは着替えはじめた。