b34aeac5 No.1685
「お客様、お待たせしまし…あ…」
そのソープ嬢はわたしの顔をみると、小さく驚きの声をあげた。そのよく見知った顔に戸惑いの表情をうかべて。
わたしも驚いた。この体、男として生きていく決心をして、女の自分と決別するためにデリヘル嬢を呼んだのだけど。まさか相手が元の自分の体だったなんて。
「チェ、チェンジだよな。じゃ…」
「まちなさい。せっかくだから少し話さない?」
わたしは、立ち去ろうとする自分の体をひきとめた。本当に話をしたかったわけじゃない。彼で心の童貞を捨てて男になろうと思ったからだ。