b4f9addc No.1571
「初日の出を一緒に見れて嬉しいよ♪」
ここ三年、疎遠になっていた家が隣りで幼馴染みの太刀葉が1週間前のクリスマスから急接近して
今はこうしてまるで彼氏彼女みたいな関係になった。
それは凄く嬉しいのだが…
「清彦も嬉しい?」
太刀葉の紅い目が俺を見詰める。
…太刀葉の目は本来黒目だ。
赤色…紅い目じゃ無い。
そして俺はこの紅い目の持ち主というか…紅い目をした生物を知っていた。
去年の秋に自宅近くの用水路で溺れていたので助けた蛇が今の太刀葉と同じ目をしていた…。
f94247d9 No.1627
助けた蛇は、真っ白な体で、紅い目をしていた事が印象に残っている。
アルビノ、でいいんだったっけか。そんな蛇は、用水路から助けた後、俺の方をしばらく見てからどこかに消えていった。
ただそれだけの事なのに、妙に印象深く覚えてしまっている。
「清彦? どうしたの、ぼーっとしちゃって?」
気付くと、太刀葉が俺の顔を見ている。紅い目が俺を見詰ている。
「あぁ、いや、その…。俺も太刀葉と一緒に見られて、嬉しいよ」
「良かった♪ そう言ってもらえたら、こうして着飾った甲斐があったなぁ♡」
少しだけ狼狽えつつも、きちんと言葉を返すと、太刀葉も嬉しそうに笑って、俺の腕に抱き着いてくる。
柔らかい太刀葉の感触に、少しだけ罪悪感を覚えて…、
#A:「お前は誰だ」と太刀葉に問う
#B:気付かないフリをする
7c5040bb No.1633
#申し訳ありません。 No.1627様。
#続きがボット扱いされて弾かれて書けなかったのですが
#清彦は衰弱した白蛇が回復するまで1ヶ月飼育して、元気になったところで助けた場所近くで野に返した設定でお願いします。
本来自然の河川なら蛇は泳ぎが得意なため溺れたりはしない。
だが整備されたコンクリート製の用水路では違う。
直線で流れが速く、またどこまでも真っ直ぐな用水路では蛇が足掛かりに登れる草木も石も杭も無い。
結果、泳ぎ疲れ体力を失い流され溺れるのだ。
たまたま部活(生物部)で1人で地域の水辺の生き物の分布図や種類の調査で用水路に行った時に救出したのだ。
俺は爬虫類好きで自宅にボールパイソン等の蛇を数匹飼育していたので
衰弱しきって餌も捕れない白蛇をそのまま放っても死んでしまうのでこっそりと自宅に連れ帰り
冷凍マウス等を与え、元気に回復するまで飼育した。
「君はオスのアオダイショウか。カラスヘビの逆バージョンだな。
はやく元気になれよ。そうしたら元の場所近くに戻してやるからな」
そんな風になぜか語り掛けながら面倒をみた。
白蛇は部屋にいる時はなんか俺の方をよく見ていた感じがする。
特に自室から太刀葉を見掛けた時の俺の様子を熱心に見られていたような?
まぁそれは気のせいだと思うけど。
そうして1ヶ月もすると完全に回復、快復して元気になったので
救った用水路のすぐ近くの無人の小さな神社の木々が生い茂るところに放したのだ。
bed71a82 No.1634
#A:「お前は誰だ」と太刀葉に問う
このまま気付かないフリをすれば急速に近づいたこの関係が続き………
いや。さらに発展する可能性だってあるかも知れない。
だがもし…あの時の白ヘビが…清丸が憑依しているとかなら太刀葉を解放しなければならない。
いや、いったいなぜ憑依とか白ヘビの清丸が乗り移っているという突飛な発想をしたのかわからない。
まぁ俺がTSFのサイトをチェックしているからだからかもしれないけど、アレはあくまでフィクションだからだ。
太刀葉と初詣に向かう途中、周囲に誰もいないタイミングで
「身体は太刀葉だけどあなたは本物の太刀葉じゃないよね?
「お前は誰だ?」」
afe5d007 No.1635
太刀葉は一瞬ドキッとしたように見えたが
「何を言ってるの?どこから見ても清彦の幼馴染みの藤乃木太刀葉でしょ?」
と笑う。
俺も「そうだよね。新年そうそう寝惚けて変なこと言ってる」って笑おうとしたが…。
bed71a82 No.1636
「………清丸?」
と呟いた瞬間、太刀葉は歓喜の笑みを浮かべて思い切っり抱きついてきた!!
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>No.1571
#了解いたしました。
#文章をまとめる事がありましたら、そのようにさせていただきます。
「ようやく気付いたか、清彦よ…♡」
「た、太刀葉…っ!?」
「太刀葉ではない、清丸だ。清彦が付けてくれた名前を、もう一度呼んでくれたな」
まさか、本当にさっき考えたその通りなのか?
吐息がかかりそうなくらいに近い距離で、太刀葉は…いや、清丸は彼女の顔で微笑む。
「あの時衰弱し、溺れそうになっていた我を助けた事、忘れていないぞ。感謝してもしきれん程だ」
「ちょ、ちょっと待ってくれ、本当に清丸…、なのか?」
「その通り。清彦が助けた、あの白蛇だ」
すると、太刀葉の顔の横から、清丸の顔がするりと現れた。息を飲み、少し体を離すと、晴れ着を着た太刀葉の身体に清丸が登っていた。
「ありがとう、清彦。あの時伝えられなかった言葉を、改めて伝えられる。その為、この娘の身体を借りたのだ」
「太刀葉の身体を借りたって…、なんで、そんな事を…?」
「何もおかしなことはない。蛇の身では、人の言葉が使えなかった。文字も使えなかったゆえにな」
平然と、太刀葉の口を借りて清丸は言葉を続ける。
ec47c5a9 No.1639
「それに清彦が、この娘に懸想していたのは知っているし、詳しい話は他の蛇たちからも聞いている。
やはり感謝の言葉を伝えるためにはこの娘、太刀葉に成った方がいいと考えたためだ」
「それで太刀葉になったのか…?」
「うむ。そこが何か問題だったか?」
頭が混乱し、言葉がうまく出てこない。
まさかさっきの考えが本当だったことに驚きながら、俺はそれでも太刀葉、清丸に質問を投げかけた。
「…太刀葉は、大丈夫なのか? それに、身体を奪って無理矢理行動させてないか?」
「やはり、清彦は太刀葉の事が大切なのだな。その優しさは天性のものだ。だから好きになったのだ」
清丸が、するりと着物の中に入ると、太刀葉が優しく微笑んで、俺の腕に抱き着いてくる。
そのまま体を寄り添わせて、清丸は俺に話す。
「さて、清彦の疑問に答えねばなるまい。この身体、太刀葉の事だが…」
>太刀葉は~
#A:意識は眠らせた状態で憑依している
#B:憑依して太刀葉と精神的に融合している
#C:寿命で早逝した所に憑依している
>清彦と疎遠になった理由
#1:清彦と一緒にいる事が恥ずかしかったから
#2:好きな男性ができたから
#3:清彦の事をうざったいと思い始めたから
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>太刀葉は~
#B:憑依して太刀葉と精神的に融合している
>清彦と疎遠になった理由
#1:清彦と一緒にいる事が恥ずかしかったから
「心は今は我と一緒にいる。表に出ているのは我だが。我が太刀葉の身体を借りている形だが、我の行動は一応太刀葉本人承認を受けておるぞ。
恥ずかしがってはいるが」
「えぇっと…太刀葉本人に代われる?」
「うむ…ほら、念願の清彦と……………そうか。なら我が代わりに……わかった。
恥ずかしくて少し待っていて欲しいそうじゃ。
なにしろ本人は3年振りになるそうじゃからな。
清彦を我と同じくらい好いとるのに中学生の頃、同級生にからかわれて恥ずかしくて距離を取ったら、取り戻し方がわからなくなり
ずっと後悔したまま神社⛩️に仲直りの祈りに来て、我を自分の身体に憑依させ我に清彦との仲を取りなして貰うのを受け入れるほどにな」
「そうだったのか。俺が何か太刀葉にやってしまったんじゃないかとの思ってたけど、そうじゃなかったのならよかったよ。
太刀葉。気付いてやれなくてゴメンな」
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その瞬間、こちらを見つめる太刀葉の瞳が、黒になった。
「うぅん…、こっちこそゴメンね、清彦君…。私が勝手に恥ずかしいからって、距離を取って…」
「いいんだよ、太刀葉。こっちこそ、俺の方から声をかけに行けなくてゴメンな」
「私たち、おんなじこと言ってるね…」
「はは、そうだな…」
恐らく太刀葉が内側から出てきたのだろう。清丸の時とは違う雰囲気、俺がよく知る太刀葉の雰囲気を纏い、うつむきながら謝ってきた。
とはいえ俺も謝られるより謝りたいので、お互いに謝罪しあう事になったけど。
すると再び、太刀葉の瞳が紅くなり、清丸が主導権を握ったようだ。
「では良いな、太刀葉。清彦と仲良く暮らすといい…」
「ありがとう、清丸。苦労をかけたね」
「よいのだ。では、さらばだ清彦…」
どうやら清丸が離れようとしているようだ。俺は清丸に再度礼を言い、その手を握る。
「……………………、あれ?」
なんだって?
「すまん清彦。出られん」
なんだって?
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「すまん、我は確かに神なのだが…、その、なんだ。寂れた社に祀られた神ゆえに、あまり力が強くないのだ…。
太刀葉の願いを叶えるために憑依したが…、出られぬほどに力が弱まっているようだ…、本当にすまない…」
「えぇっ!? ってことは、ずっと太刀葉に憑いたままなのか!?」
「ま、待て! 方法はある! 神としての信仰を受けられれば、力を取り戻して憑依の解除もできる!」
「そ、そうか…」
一瞬驚いてしまったが、分離できる手段もちゃんとある事に、胸をなでおろす。
「それじゃあ、力を取り戻す方法は…、具体的にはどうすればいいんだ?」
「簡単に言えば…、清彦が我を野に返した場所の付近に、小さな神社があっただろう? あそこに人が来るようになればいい」
清丸曰く、神様は人間からの信仰心が自分のエネルギーになるらしい、とのことだ。
今の清丸は燃料不足で、太刀葉から離れるための力を使えない。
「…つまり、地球から飛び立つための燃料がないロケット、みたいなものか?」
「それに近い。神は人間の信仰心、『神を信じる力』を糧としている。太刀葉が参拝に来たのも、実に3年と10ヶ月ぶりだったからな」
「ってことは…、太刀葉の願いを聞いたのも、かなり無理をしてたのか」
「実はな…。それでも、我を助けてくれた清彦の為を想い、いま出来得る限りの事をしたつもりだ」
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「そうだったのか…、苦労を掛けたね、清丸…」
「構わんよ。我を助けた清彦の為だ、いくらでも無茶をするとも」
そう言って清丸は、太刀葉の身体で笑ってくれる。俺の不安を吹き飛ばさんとするように。
俺はもう一度清丸を助けるために動こうと決めた。清丸を助けて、太刀葉とまた一緒に学校に行ったり、遊んだりするために。
「…それとだ、清彦。もう一つ良くない話がある。聞いてくれるか?」
「どうしたんだ、清丸」
「太刀葉の身体に我が憑依をしているのだが、時間をかけてしまえば、我と太刀葉の魂が融合してしまう。そうなれば分離も意味はない。
なるべく魂が融合せぬように、神力で太刀葉の魂を守るが、それでも出来るのは一ヶ月だ」
「…難しい事は後で改めて聞くとして、一ヶ月がタイムリミットということだな?」
「うむ。節分が来る頃には、もう我と太刀葉は一つの存在になってしまっているな」
きっと太刀葉も驚いているだろう。自分の願いの結果、そうなってしまったのなら、驚くことしかできない。
「…わかった。具体的には、あの神社に人が来るようにすればいいんだな?」
「そうなる。…すまぬ清彦。面倒な事を任せてしまって……」
「いいよ。気にしなくていい。…俺は頑張るよ、清丸」
そう言って俺は太刀葉(清丸)をそっと抱きしめ、安心させるように背中を撫でる。
あと一ヶ月。その為には……、
#A:神社の周りを綺麗にしよう
#B:神社がここにある、というPRをしよう
#C:その前に、そういえば清丸ってオスだったよな?
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#C:その前に、そういえば清丸ってオスだったよな?
「変な事聞いてもいいか?答え辛かったら言わなくてもいいからさ」
「うむ。清彦の質問だからな。極力答えてしんぜよう。申してみよ」
「清丸ってオスだったよな?
蛇の身体とは違うから起こらないかもしれないけど太刀葉の…女の子の身体だから異性の身体になったことによる性欲とか湧いたりしないのかな?」
俺がTSFのサイトをチェックしているからだからかもしれないけど、俺が太刀葉の身体だったら間違いなくエッチなことするだろう(苦笑)
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「もちろん湧くぞ。我はオスだが、清彦の事を好いている」
清丸は身体を寄せてきて、じっと紅い瞳でこちらを見てくる。
ヤバい、太刀葉の身体を使ってるから、かなり緊張してしまう。
「それに清彦がこういう…、オスがメスの姿になる類の話が好きな事は、一ヶ月見ていてわかっている。他の者達からも聞いたのでね」
「まさか…、他の蛇たちも知ってるのか?」
「勿論だ。みな、清彦の事を好いている。何かあれば清彦の為に動くと言ったもの達ばかりよ」
ぐあぁ! まさかみんなに見られていたなんて…!
「それにな」
「…っ!」
太刀葉(清丸)の顔が、俺の顔に近づけられ、その近さに思わず息を飲んでしまう。
「こうしてメスの、太刀葉の身体になって清彦と向き合うと、心臓が高鳴るのだ。太刀葉の想いもあるが、我も清彦を好いているよ。愛していると言ってもいい」
鼻先が触れ合う位に近い顔に、俺は驚きと共に心臓が高鳴る。
「我は清彦と接吻…、キスをする事にも躊躇いはない。もちろん交尾もしたいほどに愛している」
「でも…、身体は太刀葉の物だから…」
「わかっている、2人が嫌がる事をするつもりは無い。合意の上でなら、という事だ」
清丸は身体を離して俺の隣に移り、少しだけからかうように笑う。
7d14ea63 No.1693
「勿論、清彦と太刀葉さえ良ければ、このまま姫始めを行ってもよいが…」
その、あまりにも魅惑的な誘いに、俺は少しだけ唾を飲んでしまう。
「う…っ、い、いや、ダメだろ…、まだキスもしてないんだぞ…?」
「確かにそうだったな。では…、今、するか?」
太刀葉の指が、彼女の唇をそっと撫でる。ピンク色の、ぷるんとした唇に触れたら気持ちよさそうだなと思って、少しだけ誘惑に負けそうになるが、
「い、いや…、我慢するよ。ちゃんと太刀葉とキスしたいから」
「そうか。清彦は欲がないな」
ちょっとだけ清丸が不貞腐れたような感じがしたので、俺は清丸の手を取る。
「でも、ありがとう清丸。清丸なりに俺の事を想ってくれてるなら、とても嬉しいよ」
「よいのだ。神の命を助けた者の為なら、如何様なことだってしてみせよう」
太刀葉の顔で妖艶に笑いながら、俺達は初日の出を背にして、自宅に戻る。
さて、清丸が力を取り戻すために、神社に人を集めないといけないのだが…、どうするか。
神社の周りを綺麗にして人が来れるようにして、
神社の事を周辺の人に知らせる必要もある。
あとは諸々の事をやる為の人でも必要だが…、
TSF作品とかなら、俺が皮をかぶってTS美少女になって、太刀葉と一緒に巫女をするとか…。
清丸が蛇な事もあるから皮でのTSに考えが行ったが、その皮をどうやって調達するかは考えないでおこう。
とりあえず三が日の間に、神社は綺麗にしておきたいなと思った。
d3b180c4 No.1728
「大丈夫だ。ちゃんと詩織に見えていたぞ。太刀葉もそう言ってる」
太刀葉の身体の清丸は詩織ちゃんの身体の俺を抱きしめ頭を撫でてくれる。
俺の本来の身体なら身長175cmで160cmの太刀葉より高いのだが、小柄で身長が150cmほどの詩織ちゃんの身体だと太刀葉より小さいので
頭を撫でてくる太刀葉(清丸)のお姉さんらしさや包容力がハンパない!
また皮になっている詩織ちゃんが、慕っている太刀葉に頭を撫でられて嬉しくないハズがないからか、今の俺は心底歓喜に満ち溢れ身体を震わせてしまう。
b54d5191 No.1775
「しあわせ〜♪ はっ!そ、そうか。ならよかった」
思わずこのままずっと、よしよしされていたいって思ってしまった。