21faf52d No.494
幼馴染の西宮と付き合い始めたのは同じ高校に進学する前の事。
幼い頃から共に陸上の大会を目指してしのぎを削った間柄で、同じグラウンドで夜遅くまでトレーニングしている内に俺達はいつしか惹かれ合っていた。
槍投げ競技は背が高かければ高いほど、体格がガッシリしていればしているだけ成績が良い。
俺達は2人とも高身長。俺は190cm、西宮は183cmと規格外の大きさで、2人ともトレーニングが大好き。影でゴリラとメスゴリラのカップルと呼ばれるのを俺は知っている。
特に西宮は高校入ってから筋肉の増量具合がとんでもない。鍛えれば鍛える程体が大きくなっていっているしく、カットはボディービルダーの如き入り方。それでいて胸だけがどんどん大きくなっているらしく、下着に難儀しているらしい。
そんな西宮との付き合いは俺にとって刺激的な日々だった。周囲に隠れてキスしたり、おっぱいを揉ませて貰ったり。決して下を脱ぐ事は無かったが、俺にとってこの関係はとても興奮したし居心地が良かった。
そんな幸せの絶頂にも関わらず…
俺はある日、部活中に倒れる事となる。
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救急車で運ばれ、2週間も目を覚まさなかった。
臨死体験をした俺の身長はなんと138cmまで縮んでいた。
しかも、女の体になるという不思議な現象のおまけ付きで。
「ちっせえし…ほっせぇ…」
あれだけあった俺の筋肉は一気にやせ細り、まるで小学生女児のようなシルエット。
俺には絶望しか無かった。
男としての生き方、不可能。
陸上の継続、不可能。
西宮との付き合い、不可能。
ああ、なんてこった。
西宮がこの姿を見たら絶望するだろう。
もう…おっぱい揉めないのかな。
……………
………
……
「かわいい…」
退院後に初めて会った西宮の一言目は意外な物だった。
「青い目…金色の髪…お人形さんみたい…」