/futaba/ - ふたば板κ

何しろ、観客やレフェリーの反応をみる限り、そいつらには普通に男同士が闘っている試合に見えているようだったからだ。

ところが、ある時俺に負けた相手のインタビューが雑誌に載った。それによると、そいつはリングに上がったとたん、まるで自分がか弱い女になったように感じたそうだ。
もしかすると、対戦相手は俺と同じように感じているのだろうか？ なら、これは勘違いではないのかもしれない。

とはいっても衆人環視のリングの上でレイプできるわけでなし、結局、今までどおり目で楽しむだけなのか。

そんなある日、なにか格闘技をやっていそうな、たくましい高校生ぐらいの少年が、突然やってきた。
「なあ、アンタ、日本チャンピオンの✕✕だろ？」
俺が確かにそのとおりと答えると
「オレの名は双葉清彦」
双葉？ ああ、この間の挑戦者がそんな名字だったような。
「オレはその弟だ！
いったいお前、アニキに何をした？ あの試合でアンタに負けてから、ずうっと落ち込んだままなんだぞ！」
リングの上でも胸を揉むぐらいはすることがある。それがショックだったとしても、そんなこと言えないしな。
「なにか卑怯な手を使ったんだろう！ オレと勝負しろ！」

ナルホド、観客やレフェリーのいない闇試合なら、コイツを思い切りもてあそぶことができるのでは？
俺はその申し出を受けることにした。