2b242c11 No.312
ボクが死んだのは中学校1年の時。新しい環境にワクワクしながら歩いてたら、トラックに撥ねられそうになった女の子を見つけたのだ。
ボクは反射的にその子を吐き飛ばしたのだけれど、その女の子は助かった代わりに、ボクがトラック君に撥ねられて死んでしまった。死んだと思ったら、「ゲームのキャラかよっ!」って言うくらい非現実的に可愛い女の子に変身していた。
「どうしたの?清美ちゃん。」
話しかけてきたのはクラスメートの双葉ちゃん。ボクがスマホゲームの現神に出てくるキャラだとすれば、双葉ちゃんはFF7のティファみたいな感じで、おっぱいも同じ中学1年とは思えないくらい大きい。
ボクが転生した世界は日本によく似た世界だったから、学校制度ももちろんある。小学校6年、中学3年、高校3年、大学は4年から8年。新学年が始まるのは4月だ。
因みに、今のボクは死んだときと同じ中学1年だ。
「ん~、なんか変な夢見てさ~。夕べ良く眠れなかったんだ~。」
そう、ボクは夢を見た。この世界に転生したときの夢だ。
「転生って言うと、何かチートな特典とか貰えるのかな?」と都合が良いことを考えてたら、「転生は生きとし生けるもの全員が受けるものですから、そう言ったものはありません。」と転生を司る女神様にきっぱりと言われた時の夢だ。「でも、君にはいいことあるかもね。」と最期に意味ありげに呟いていたのは何だったんだろうと気になって眠れなかったのだ。
「ふ~ん、そうなんだ。じゃあ。」
2b242c11 No.313
双葉ちゃんはそう言ってボクにマウストゥーマウスのキスをした。
この世界では、キスには疲労回復や集中力の強化といった効果がある。だからキスしてくれたんだろうけど、男の中学1年といえば精通を迎えたばかりの微妙な時期。今は女の子であるとはいっても複雑である。
「あ~、清美ちゃんと双葉ちゃんがキスしてる!」
と、プンプンしながら声をかけてきたのは、やはり同じクラスの多知派ちゃん。
「いやあ、清美ちゃんが夕べよく眠れてないって言ってたから、ね?」
「だったらわたしが清美ちゃんとキスしたかったのに~。」
多知派ちゃんは、レズビアンって程じゃないけど、軽い百合っ子みたいだ。今はキャッハウフフとじゃれ合ってるように見えるだけだけど、多知派ちゃんには高校生のお姉ちゃんがいて、そのお姉ちゃんは爆乳だ。今のうちに唾を付けておけばと思わないではないけど、あのお姉ちゃんの勢いで迫られたら堕ちるのはボクだよなあと思うと、今以上の関係になる事なんて考えられずにいる。